ACTまとめ
ACTは受容の戦略
- 解決しようという試みが問題を作り出している
- ACTの六つの行動原則
- 個人的な感想
- 「フュージョン」状態とはどんな状態?
- 「脱フュージョン」状態では思考をこう捉える。
- 脱フュージョンをマスターすることができれば、
- 思考する自己と観察する自己を区別する
- 「物語(思考)」が湧いたらビデオクリップのように捉えよう
ネガティブに対する戦略をどのように行っているだろうか。
ACTでは一般的なネガティブに対するコントロール戦略を二つのパターンに分けている。
- 逃走戦略(現実逃避して忘れようとする)
- 闘争戦略(無理やり自分に言い聞かせ黙らせようとする)
どちらの戦略も、自分のネガティブな内なる声を静かに聞くことなく、整理する前にどうにかしようとしてしまうことに度々問題が生じる。
解決しようという試みが問題を作り出している
普段の対策方法としてどのような手段をとっているか自分の胸に手を当てて考えてみると良い。
- タバコを吸う
- 映画を見る
- 暴飲暴食
など、どうにもできないネガティブな感情をどうにかしようと対策するのでは無いだろうか。
振り返ってみて欲しい、それらは自らを前向きに変え、人生の問題を解決できただろうか。
ここでその対処法自体が問題であるということをACTは言っていない。(しばし体やお金へ問題につながる対処法は含まれるが。)
「根本の動機が不快な思考・感情を避けることであれば、それらをコントロール戦略と呼ぶ。」
ACTが言いたいのは、これら本質的に効果の無い対処法をするのではなく、自分のネガティブな内なる声に耳を傾け、事実を知り、それらを前向きで充実した意味のある人生に向けて進み出させてくれるものである。
ACTの六つの行動原則
・脱フュージョン
・拡張
・接続
・観察する自己
・価値の確認
・目標に向かっての行動
1つ目から4つ目まではマインドフルネスの技術である。
「マインドフルネス」とは
Awareness:気づき
Openness:心を開き
Focus:集中した状態
個人的な感想
・他の一切を考えず、自分の確実な成長課題に取り組める
・自分の課題に集中できているときは幸せかも
・
「フュージョン」状態とはどんな状態?
フュージョン:混合すること、二枚の金属が融合しているような状態
- 思考を今ここで現実に起こったことのように感じる
- 思考を真実であると信じ込む思考を真剣に捉え、最大限の注意を向ける
- 思考を命令と捉え、自動的にそれに従う
- 思考は賢いもの全知であるとされ、そのアドバイスに従う
- 思考は脅迫になりえる、動揺させ、震え上がらせる、取り除く必要を感じる
フュージョン状態では、頭に浮かぶことすべてが真実思えてしまう。
ネガティブな場合、その影響力は必要以上に最大化する、結果的に事実を無視したストーリーを脳で勝手に作り上げてしまう。(まるで従順なイヌのようだ。※個人的感想)
「脱フュージョン」状態では思考をこう捉える。
- 思考は単なる音・言葉・物語あるいは言語のかけら(情報)
- 思考は真実かもしれないし違うかもしれない、盲目に信じるべきでない
- 思考は重要かもしれないがどうでも良いかもしれない。役立つものは使う
- 思考は命令ではない、従う必要はない
- 思考は賢明であるときも、そうでないときもある。自動的に従うべきでない
- 思考は脅迫でなく、苦痛や嫌悪するものですら脅威にはならない
思考を取り扱う上で、脱フュージョン状態が重要となるが、脱フュージョン状態で有ることを確認するために以下の質問を参考とする。
「その思考はお前を望む結果に結びつけるか?」
「なにか具体案を提示してくれているか?」
「活用できるものか?」「この思考は私がなりたい人間になるための助けになるか?」
「求めている人間関係を得るための助けになるか?」
「自分が価値を置いているものとつながるための助けとなるか?」
「長い目で見て、豊かで満ち足りた意味のある人生に導いてくれる思考か?」
「これは古い思考だろうか?以前からあったものだろうか?」
「再び耳を傾けることによって何かプラスはあるだろうか?」
「この思考は人生を向上させるための効果的な行動を起こさせてくれるだろうか?」
「この思考を信じることで、何を得られるだろうか?」
すべての思考・信念は事実であるかどうかの前に物語である。
脱フュージョンのテクニック
「私は◯◯だ、、」
「私は◯◯だ、、という考えを持っている」
「私は“自分”が◯◯だという考えを持っている」
ハッピーバースデーの歌に乗せて歌ってみる
ダメならジングルベルだ。それでだめなら自分の好きな歌に詩をのせてみよう。
「俺は〜俺は〜ダメなニンゲン〜♪」
この物語のタイトルはなんだろう?タイトルをつけてみよう。
「物語」が浮かぶのは体に備わった機能。「物語」(思考)が浮かんだならまずはその思考を認知し、感謝しよう。(気づいてくれてありがとう。)
アニメのキャラクターに思考を語らせるのも効果的。恐怖のイメージと切り離し、特徴的なキャラクターに語らせれば思わず笑ってしまうこともあるだろう。
「僕〜ドラ◯モン。自分を◯◯だと思っているよぉ〜。(しゃがれ声)」
突如の出来事に「私は◯◯だ!」が止まらなければ、即座に「私は“バナナ”だ!」と言い換えておこう。
これらを日々練習することが大切である。
脱フュージョンをマスターすることができれば、
- シリアスに考えすぎることがなくなり
- とりとめもなくに思考したストーリーを信じなくなり
- 思考と対決することもなく
- 追い出そうとすることもなくなる
- 真実かどうかもどうでもよく、ポジティブと入れ替えることもすることはない
脱フュージョン状態では、非生産的な思考をまずはストップさせ、情報を論理的に扱えるようになることで、自らの反応、動きを選択することができるようになる。
自分が考えていること、今後の行動を選択したいのならば、私はまず、脱フュージョンし、ACTを分析の手段として活用したいと考えている。
思考する自己と観察する自己を区別する
- 思考に集中せずやり過ごす
- 思考に“釣り上げられた”とき、気づく
- 意識を引っ掛けた針を外し、注意をもとに戻す
思考する自己とは
- 計画、判断、比較、創造、想像、視覚化、分析、記憶、空想、夢想
(マインド:認知的能力) - 自分たちの駅件についてあれこれ考える
観察する自己とは
- なにかに気づきはするが、考えない
- 「集中、注目、気付き」などを司る
- 思考に注意を向け、観察することはできるが、思考を生み出すことはできない
- 経験したことを記録するだけ
POINT
「マインドリソース」をどこへ使うかを大切なものへ使えるようになる
「イメージ」「記憶」に名前をつけてストーリーを脱フュージョン状態で扱えるようになる。
そもそも恐怖のように危機的な反応をしてしまうのは、人類が生きて行くために必要だったものが現代まで備わって来たに過ぎない。現代ではそのほとんどは、不必要となり、過剰に反応してしまえば、身動きができなくなってしまう。この危機的反応を繰り返すこの備わったセンスはマネジメントしていく必要があると感じる。
「物語(思考)」が湧いたらビデオクリップのように捉えよう
ときに嫌な思い出、恐怖は動画のようなイメージで湧いてくることもある。
このようなイメージはビデオクリップにして保管してしまうことが良い戦略。
- 動画ファイルにする
- 字幕をつける
- サウンドトラックをつける
- イメージを変換する
最後のイメージを変換する手続きでは、動画であることを超え、ポスターとしてイメージを当てはめたり、そのイメージを小さなモニターで再生しても良いだろう。スロー再生させたり、モノクロにしたり、回転させたり、自由に扱えるようにイメージを保管することがきっと役立つ。
観察する自己を感じるためには、マインドフルネス、瞑想の技術が役に立つ。
- 瞑想の呼吸法で呼吸に意識を向ける
- 湧いてくるイメージを受け入れ、気付きに感謝し、呼吸に意識を戻す
- 呼吸に意識を向けられず、思考する自己をとらえられないときは「考えている」とつぶやく方法も試してみると良い。
- できない理由が思いついた?それは思考する自己の“思考したストーリー”だろう。
ここで重要なのは、観察する自己を認識できているか。思考する自己の動きを捉えられているか。思考する自己が現れたらまず存在を認識し、把握したあとにThanks!といって、もとの集中したい意識にもどろう。
思考する自己と観察する自己をまとめると
思考する自己はいわばラジオのチャンネルのようなもの。
自動で湧いてくるイメージはいろんなチャンネルが多様に放送されてくる。まずはその放送に感謝し、イメージはイメージごとにビデオクリップとしてタイトルを付けて保管してしまおう。消し去ろうとしては余計に苦しむことになる。放送を無理に止めることはできないため、そこに放送していることを認識したらポスターにして壁に貼り付けてしまうことが良いだろう。つけっぱなしのテレビのように張りっぱなしのポスターにしてしまうことが僕的にはおすすめのやり方。
イメージを変換するのはどんなものでも良い。そこにあることを認め、注意することが必要ない状態。に置いておけるのがベストだろう。
「感情」とはなんだろう
感情とは、を説明し切ることは現代に置いて完璧な答えが無い中、数多くの専門家が共通しているポイントが3つある。
- 感情は「中脳」と呼ばれる脳の中間層で発生する
- どんな感情の中心にも、体全体に起こる複合・連続的な身体的変化がある
- この身体的変化は我々に次の行動の準備をさせる。
感情とは天気のようなもの
晴れるときもあれば、雨のときもある。くもりもあれば、嵐や雷のように荒れるときもある。
感情の3つの段階
- 重大な出来事が起こる
感情は出来事をきっかけに生まれる、内面から辛い記憶、苦の感覚、動揺する思考、実際に外で起こっていること、見る、聞く、匂い、味、触ったもの。
脳はこれらに気づき、意識に取り上げる。 - 行動の準備をする
脳は出来事の判断を開始し、利害を想定、関わるか避けるか、体を目覚めさせ、(この時点で気分は存在しない)害と判断すれば、闘争・逃走反応をお越し、利益が見込めるならば、近づき、探求を始める。 - 心が巻き込まれる
行動の準備とともに、感覚や衝動を経験、フラストレーション、喜び、悲しみなど、個別感情を想起する。
感情は過剰すぎる。
- 現代では市の危機はそうは存在しない
- 感情を意識に取り上げすぎ、フュージョンし続ける
- ポジティブなことを良いとし、追い求めすぎる
好き嫌いに重きを置きすぎることが次なる悪夢を呼び起こしてしまう。
悪あがきのスイッチ「動けば動くほどハマる」
→不快感を感じたとき、どのように反応している?
- 感情と戦うのを今すぐやめよう
- 自然に起こる「感情」を観察するだけ「Cleanな不快感」
- 不快感に抵抗すると更に悪化し「Dirtyな不快感」となる
不快感が怒りを呼び怒りが罪悪感を呼ぶ、そして落ち込む。
コントロール戦略は罪悪感を生みやすく、Dirtyな不快感にハマりやすい。
悪あがきのスイッチがオフならば
- 感情は自由に動く事ができる
- 悪感情を避けようとせず、時間、エネルギーを無駄にしない
- Dirtyな不快感にハマらない
悪あがきのスイッチが入っていると
- 感情はとどまって動けなくなる
- 悪感情を避けようとして多大な時間とエネルギーを消費する
- 苦痛で役にたたない「Dirtyな不快感」を創り出す